女が男を厳しく選ぶ理由
学び
- 〇〇したい時に、男はゆるく女を選び、女は厳しく男を選ぶ。進化心理学的に考えると当たり前。
- 女視点で見ると、男の富と地位と権力と評判が大事。女性は子供を育てるために資金が必要である。非モテな男の財力じゃ育てられないと認識する
- 男と女では、(理論的には)生涯遺伝子を残せる子供の数に20倍以上差がある。
本題
「おもしろい人」の会話の公式に、以下↓の本が紹介されていて、気になったので読むことにしました。
私は男なので、女が男を厳しく選ぶ理由はとても気になります。
特に面白いな~と感じた部分を抜粋+自分の考えを述べたいと思います。
一番はこれです。
寝取られ男率はアメリがで20%, メキシコで15%, ドイツで15%。 この状況だと、妻が産んだ子が自分の子かどうか男は確信が持てない。よって、子供にあまり投資する気になれない。
はじめに
「人間はそういうものだから」この人間の本性について詳しく考える。
この人間の本性には2つ特徴がある。
生まれてからの経験/環境+祖先が遭遇した出来事 → 私たちの考え、感情、行動を形成する
全ての人間(先住民や日本人やアメリカ人など)に共通するもの
一般的に、人間の行動は100%環境によって決まると言われる。それを筆者らは否定したい。
この本で提示するアイデアの多くは、非道徳的で醜悪な、人々の理想に反する、男性女性に受け入れ難いものである。
危険なのは、ステレオタイプ(統計情報)を個々のケースに当てはめること。
この本では、ただただ事実を述べ説明するだけだ。なぜなら自然主義的・道徳主義的な誤謬を避けるためである。
- 自然主義的誤謬: 〜である → 〜であるべきだ。自然食品であるから体に良いはずだ
- 道徳主義的誤謬: 〜であるべきだ → 〜である。
1,2章は導入部分であるため読んでほしい。それ以降は興味ある部分を読めば良い。
1章: 進化心理学について
進化心理学: 人の手や脳を足など全ての器官が進化していると捉えている。
この章では、標準社会科学モデルと進化心理学が比較されています。
筆者は、後者肯定派です。
しかし、すぐ進化するわけではなく手や足は石器時代とさほど変わっていない。脳も同じだと言う。
ここで登場するのがサバンナ理論。
サバンナ理論: 先祖と環境になかったものは、脳は認識できないのでうまく対処できない。
ここで男女の嫉妬の違いについて述べられています。
ここはぜひ、読んでもらいたいところです。
2章: 男と女はなぜこんなにちがうのか
筆者は「人間の体は、根本的には同じである。他とかけ離れた文化は存在しない」と言います。
面白いと感じた事が2つあります。まず一つ目は男女が残せる遺伝子の個数(子供)です。
これまでの子作りの歴史を振り返ると、ある男は1000人の子供を残した記録があり、ある女は50人ほどらしいです。
これは極端な例でしたが、理論的には男は作ろうと思えば15分に1回は子供作れる可能性があります。しかし女性は2年はかかります。
この違いが、子供に対する愛情の違いにもつながるぽいですね。
そしてもう一つ面白いと感じたのは、生まれた瞬間から男女の脳に違いがあることです。
割愛しますが、多くの実験を引用して事実だと述べています。
3章: 進化がバービー人形をデザインした
進化心理学的には、「異性に対するあなたの好みや願望はかなりの部分進化の影響を受けている」らしい。
あなたの遺伝子が何を望むか。遺伝子にとって重要なのは、自分のコピーができるだけ多く子孫に伝わること。
そして初見で笑った理論はこちら
「政治、宗教、経済の領域での人間の行動の根源にも、セックスがある」
ワクワクしてきました。
ここで話は変わって、疑問形式になります。
Q. なぜセクシーなブロンド美女がモテるのか?
→A. 平均よりも繁殖価が高く、多産で、繁殖成功度が高いから
女のモテ要素は、若さ、長い髪、細いウエスト、豊満な胸、金髪と青い目が関係していると筆者は言います。
- 若さ: 考えればわかるが、若いほうが子孫を残せる可能性が高い。
- 長い髪: 健康じゃなくなると、さほど栄養が必要じゃない器官から栄養を奪うことで賄う。髪が一番最初に取られるらしい。なので健康である証拠が髪のツヤに出る。 また髪は1年で15cmほど伸びる。そのため長くてツヤのある髪は、長期間健康であったことがわかる。
- 細いウエスト: 高血圧や糖尿病、心臓病などを持たない健康な女性は、ウエストが細い。さらに多産度が高いらしい。
- 豊満な胸: これだけが長年謎(授乳能力には関係ないため)だったらしいが、1990年後半に解かれた。 胸が大きいが垂れていない女性は、若い証明になる。なのでこの要素も若さに関係している。
- 金髪: 大人になるまで金髪を保てるのは、ごく稀なケースである。そのため若さの証拠になる。
- 青い目: ここの理論は、自分はあまり納得できてない。青い目(虹彩)が一番目立つ。瞳孔は茶色か黒。つまり瞳孔の動きが一番わかりやすいのが青い目(虹彩)である。 そしてこの瞳孔が動くのは、興味や魅力を感じた時。よって青い目をもつ人の心が一番読みやすく、配偶相手を見極めやすい(相手が自分に興味を持っているか分かり易い)
基本的には、若さと健康が大事であることがわかった。
余談ではあるが、バカな女がモテる理論もあって良いと思った。なぜなら若いほど知識がなくて、年老いた女性と比べたらバカに見えるからね。
長い髪がモテるソースはここですかね。 Hairstyle as an adaptive means of displaying phenotypic quality
ちなみに男のモテ要素は、富と地位と権力、評判で決まるらしい。
4章: 病める時も貧しき時も?(結婚)
一夫多妻は女性に都合が良い、一夫一妻は男性に都合が良い。
寝取られ男率はアメリがで20%, メキシコで15%, ドイツで15%。 この状況だと、妻が産んだ子が自分の子かどうか男は確信が持てない。よって、子供にあまり投資する気になれない。
女性がゴリラよりも浮気性でチンパンジーよりも貞操観念が強い話は強烈であった。 このブログには書けない内容だが、興味ある方は読んでほしい(p101)
また、一夫多妻の生物ほどオスの方が体型が大きくなる。これには2つの説がある。オスが大きくなった説、メスが小さくなった説
- オスが大きくなった説
オスはメスを奪い合うため、強くなければいけない。また天敵からも守る必要がある。 よって自然淘汰されない大きくなオスの遺伝子が残った説である。 ただ、割愛するが異論がある。
- メスが大きくなった説
これあまり腑に落ちなかったので、興味ある人はどうぞ(p106)
経済に差があるほど、一夫多妻制になりがち。なぜなら優秀な男のお金がいっぱいになり、女もそれに群がる。
一夫多妻制: 一人の優秀なオスがメスを総取りする。メスは、そっちの方が子供を育てるリソース(お金)がもらえるため。 (ただし魅力的な女性は、困る)
一夫一妻制: 魅力的じゃないオスも繁殖できるが増える。
5章: 男と子、厄介だがかけがえのない絆
特に気になる話はなし。
6章: 男を突き動かす悪魔的な衝動
中年男が突然真っ赤なスポーツカーを乗り回すようになるのは、自分の若さを取り戻したいからではなく、閉経した妻に代わる若い女を惹きつけようとして、自分の財力をひけらかすためである。
これはほんまに笑える。 男ってマジで面白い生物だな()
7章: 世の中は公平ではなく、政治的に正しくもない(政治と経済と社会)
男子学生の75%がゆきずりの魅力的な女性と喜んで〇〇すると答えたが、見知らぬ魅力的な男性と〇〇しても良いと答えた女性は0だった。
男ってマジでry
女性は性的欲求を非かめに表現し、「形だけの抵抗」を試みる傾向がある。ある調査では、女子学生の40%近くが男性の性的な誘いに対して、本音では〇〇したいと思っていても、最初はノー言うと答えた。 ノーと言ったケースの30%以上で最終的には、女性は誘いに応じた。
ん?! 〇〇したいと思ってた70%以下は、最終的に誘いに応じなかったのね? これは何?男性の押しが弱かったってことかな
8章: 善きもの悪しきもの、醜悪なもの
女性と違って、男性の魅力は他の文化で通用しない(めっちゃ良い車とかめっちゃ良い腕時計とか)。逆に女性は、若さと健康でアピールできて全世界共通である。 女性は異文化に自信を持って進出できるのだ。
思ったこと
今まで、女性のモテ要素を深く考えてこなかったが、この本を読んだ後は「もしかしたら、進化心理学的に考えるとこういう理由があるのかな?」など思うようになった。
例えば、"目が大きい"や"二重"の人はモテるなどの要素に対して「なぜだろう、若さや健康に通ずるものがあるのかな?」など思うようになりました。
それが良いことか悪いことかは分かりませんが、今まで脳死で動いていた部分が自発的に動かせるようになった感覚があります(多分よかった)
総じて面白かったです。
さてタイトル「女が男を厳しく選ぶ理由」を考えます。
この本を読んで、「女が何の要素に対して厳しく見ているのかな?」の答えを探すつもりでした。
しかし、書いてある内容は「男は女性に対して(〇〇するときは)厳しく選ばないが、女は厳しく選ぶ理由は...」ってことでした。
この答えが、進化心理学的に書いてあります。とても面白かったです。
気になる方は、手にとってみると良いかもです。